契約率の高いビデオセールスレター(VSL)を徹底解説

Web動画でのセールスを行うビデオセールスレター(VSL)をあなたの事業で活用することによって、商品やサービスの販売率・成約率を高められます。動画を活用した訴求は、一つの感覚器官(視覚)だけでなく2つの感覚器官(聴覚)にも訴えかけられます。このため、テキストベースのセールスレター(文字主体の宣伝文)よりもお客さんの行動を促しやすい性質を持っているのです。

コロナ禍により対面での販売機会が大幅に減り、日本各地の多数の会社がWebマーケティングに乗り出しました。そのなかでも、まだ十分に注目されておらず、市場にすきまがあるのがビデオセールスレターです。しかしこれから時間が経過し、各社が参入しだせば、反応率が高い時期を逃してしまう可能性があります(その場合でも「ストーリーと戦略」により対処可能です)。大きなチャンスが眠っている今のうちにぜひビデオセールスレターを活用し、あなたの会社の商品やサービスの販売率・成約率を高めてください。

またコロナ禍によって、日本中の国民が自宅で生活をする機会が大幅に増えました。これはすなわち、ネットに接続する見込み客(自社への関心度が高いお客さん)の分母がこれまでよりも増えたことを意味しています。こういった側面でもビデオセールスレターに追い風が吹いています。

今回は、従来のセールスレターよりも反応率が高いビデオセールスレターの性質から作り方まで、徹底解説します。

下記に当てはまる方は、ぜひ最後までご覧ください。

  • いろいろと試してきたけど商品の売れ行きがよくない……
  • アレコレと手を出し、時間を無駄にするよりかはサクッと成果を出したい
  • 大手競合企業を出し抜く方法を知りたい

 

目次

ビデオセールスレターとセールスレターの違いとメリット

ビデオセールスレターとセールスレターの違いとメリットは、次の3つです。

  • 視覚情報と聴覚情報で訴求できる
  • 情報を後出しにでき、最後まで視聴されやすい
  • 売り込みづらさを感じづらい

これら3つは、違いでもあり、メリットでもあります。

コロナ禍をキッカケに、各社Web動画での訴求に目を付け、乗り出すようになってきました。それでもビデオセールスレターは、上述した理由により従来の媒体よりも訴求力が必然的に高くなるため、テキストベースのレターよりも広告での反応を得やすくなっています。

それではそれぞれの詳細な「違い・メリット」を見ていきましょう

視覚情報と聴覚情報で訴求できる

ビデオセールスレターでは、視覚情報(文字・デザイン・顔・ジェスチャー)と聴覚情報(声)で訴求できます。従来の紙媒体のセールスレター(チラシやダイレクトメールなど)の場合は、文字・文章・デザインのみで構成されていました。神田昌典氏執筆の『禁断のセールスコピーライティング』では、文字ベースの宣伝文でも高い反応率がとれた多数の事例が掲載されています。また実際に反応がとれることから、ひと昔前は大ブームとなりました。

しかし時代は変わり、今では、デザインの乏しい文字主体のレターでは、訴求率が落ちてしまいます(当著の事例は、1998年~2004年に紹介されたもの)。その理由は、デザイン主体のレター(紙媒体、Web媒体問わず)が流行したためです。当然ながら文字だけで表現するよりも、人物のイラストや商品の写真、きらびやかに装飾された文字などがあった方が伝わりやすくなります。このため文字主体のセールスレターは廃れ、デザイン主体のレターが流行しました。

実際にネットショップを訪れてみれば、長文のみで構成されているセールスレターを見かけることはまずありません。数文字~数文の文章と派手なデザインで構成された宣伝ページ(ランディングページ:LP)で溢れかえっています。

しかしこれも今では当たり前となってしまったため、普及しだした当初に比べれば平均の反応率は大幅に低下していることでしょう。

そこでこれらよりもさらに訴求力が高い媒体として登場したのが、動画です。動画では、視覚情報(文字・デザイン・顔・ジェスチャー)と聴覚情報(声)で訴求できます。人には五感「視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚」がありますが、これらの感覚情報は多ければ多いほど、人の脳はより敏感に反応するようになります。これがセールスに応用されれば、単体の感覚情報よりも、2つ以上の感覚情報の方が、当然ながら反応率が高まるのです。

情報を後出しにでき、最後まで視聴されやすい

ビデオセールスレターでは、情報を後出しにできるため、最後まで視聴されやすい性質があります。従来のセールスレターの場合は、紙媒体であれWeb媒体であれ、読み手は自分の好きな箇所から読み始められました。このため冒頭から終盤まで1→2→3と順を追って読んでくれるとは限りませんでした。多くの消費者にとって商品やサービスの価格は、最大の懸念点です。このため少なくない数の読者が広告序盤で商品やサービスの概要を掴んでからは、まっさきに価格まで読み飛ばして、「今の自分に買う余裕があるのか」「そもそもそこまで支出する価値があるのか」を判断してきたでしょう。

当然ながら商品やサービスを判断するうえでの情報が少なければ少なくなるほど、購買意欲は下がります。とりわけ企業が発行している広告に記載してある情報は、その商品の最大の強み・魅力などが凝縮されているわけですから、読み飛ばされてしまうのはたまったものではありません。

この懸念点を払拭してくれる方法こそが、まさにビデオセールスレターです。Web動画を活用したセールスの場合は、この読み飛ばしを回避できるのです。普段、YouTubeなどの動画サイトの動画に見慣れている方は「いやいや、動画でも動画下部のコントロールバーをスキップできるでしょ」と思われるでしょう。実は、自身のWebサイトに動画を掲載する場合は、このコントロールバーを非表示にできます。再生ボタンのみが表示され、早送りができません。このため視聴者は、読み飛ばしができなくなり、一度気になった広告を最後まで見続けることとなるのです。

もちろん動画冒頭から終盤にかけて関心を引き続ける(途中で離脱されない)コンテンツを用意する必要があります。最後まで釘づけにする動画構成のノウハウについても後ほどご紹介しますので、ご安心ください。

売り込みづらさを感じづらい

ビデオセールスレターでは、他の媒体での訴求に比べて売り込みづらさを感じづらくなります。この理由は4点あります。

  • 事前にしっかりと関係構築ができていること
  • プレゼン形式であること
  • 価値づけがしっかりとできていること
  • 動画序盤からいきなりセールスをするわけではないこと

事前にしっかりと関係構築ができていること

まずセールスを行う前には、しっかりと関係構築がされていることがポイントです。初めて触れ合うお客さんにいきなりセールスをかけるわけではありません。ビデオセールスレターを視聴する前には、数回から数十回にかけてお役立ち情報の提供をしています。お役立ち情報とは、何かしらの悩みや欲求を抱えているお客さんが問題解決をできるような情報です。こういった関わりを通して、事前にお客さんに信頼をしてもらえているため、商品やサービスの売り込みを行った際に「売り込みをされている」と感じられづらく、離脱されづらいのです。

プレゼン形式であること

プレゼン形式であることもポイントです。動画のコンテンツはPowerPointやGoogleスライドなどのスライド作成ソフトで作成されます。1動画あたり、数枚~数十枚のスライドが組み込まれます。スライドに掲載される情報は、長文ではなく数文字から数行程度の短文です。視聴者は紙媒体での売り込みには敏感ですが、動画形式(プレゼン形式)での売り込みにはあまり慣れておらず鈍感であるため売り込みをされていると感じづらくなります。

価値づけがしっかりとできていること

セールスを行う前に、しっかりと価値づけができていることもポイントです。
そもそも人が「売り込みをされている」と嫌な気持ちを抱く場面は、相手が必要としてない商品やしっかりと価値づけができていない商品、相手目線の提案ができていないセールスをされた際です。ビデオセールスレターで商品やサービスの販売・無料体験の提案などをする際には、相手が必要としているものを、しっかりと価値づけた状態で、相手目線の訴求で提案をします。このため動画の途中で「動画終盤に売り込みがある」と気づかれたとしても、「自分にとって価値がありそうだから、最後まで聞いてみよう」と思ってもらいやすいのです。

動画序盤からいきなりセールスをするわけではないこと

さらに極めつけは、動画序盤からいきなりセールスをするわけではありません。動画冒頭から中盤にかけてはいつも通り、お役立ち情報を配信します。この動画の構成により、売り込みだと感じられづらくなります。

 

ビデオセールスレターの構成

では具体的には、どのようにしてビデオセールスレターを作成するのでしょうか。この章では、動画の構成について詳しく解説します。ただ闇雲に情報をつめこむだけでは、残念ながら視聴者の関心を引けないですし、引き続けられもしません。人が思わずクリック・タップをしてしまい、そのまま視聴し続けてしまうノウハウを一挙ご紹介します。

 

原稿を作成する

まずは原稿作成(スクリプト作成)が必要不可欠です。準備をせずにアドリブで動画配信をしてしまうと、内容が支離滅裂になってしまう可能性があるためです。実はビデオセールスレターの原稿内容と通常のセールスレターの原稿内容はほぼ一緒です。セールスレターは認知心理学や行動経済学といった人間心理に基づいた訴求をベースにつづられた文章であるため、テキストベースのセールスレターが時代遅れであっても、その文章内容の鋭さは依然として変わらないものなのです。

ビデオセールスレターの構成は下記の5ステップが王道です。

⒈注意を引く(キャッチコピー)
⒉本質的な悩みや欲求を問題提起し、共感する
⒊解決策を提示する
⒋商品紹介をする
⒌セールスページへ誘導する(CTA)

・注意を引く(キャッチコピー)

注意を引くとは、すなわちインパクトのあるキャッチコピーを設けることです。「明日も元気に」といった、情緒的なキャッチコピーはこの場面では不適切です。「まったく集客できなかった弊社が、たった3か月で1442人の見込み客を集客できた3つの方法」のような、人がつい反応してしまうキャッチコピーを設けましょう。

実はこのキャッチコピーにも王道の型があります。その型に沿ってあなたの会社の商品やサービスの内容を当てはめることにより、プロ顔負けの訴求ができてしまいます。

これらは広告の巨匠ジョン・ケープルズが科学的に効果検証をし、成果がでることが判明した型です。再生回数の多いYouTube動画や人気を博しているセールスレターに組み込まれている鉄板の型ですので、ぜひご活用ください。

例1:インパクトのあるタイトル

「閲覧注意!すきま時間で楽してWeb集客を行いたい方は見ないでください。」
「閲覧注意」「警告」など制限や注意を促す言葉に人は敏感に反応してしまいます。このためこういった言葉を投げかけることが効果的です。

例2:意外性のある事実

「無料でできるブログ集客は、質の高い見込み客を集めるうえでは実は高額な費用・多大な時間がかかります。」

人は誰しも、常識や既成概念といったこれまでに作り上げられた一般的な考え方・見方を持っているものです。例えば最近のはやりの手法として、ブログを活用した集客が挙げられます。ブログは無料で始められるため、参入障壁が低くなっています。

しかしその反面、誰でも参入しやすく競合だらけとなっています。また素人が適当に投稿をして、質の高い見込み客を獲得できるほど簡単なものではありません。大手企業がプロのマーケターに依頼し、きちんとした戦略を練っていたり、マーケティング企業が自社で多事業を展開していたりするものです。ここに知見がない初心者が参入すれば「お金をかける」「時間をかける(独学)」の2択となります。「参加は無料。されどビジネスで成果を出すためには多額の費用・多大な時間がかかる」といった性質を持っているのがブログ集客です。

このように「無料で手軽にできるブログ集客」という既成概念に対して、その逆を行く事実「実は高額な費用がかかります。」と主張することによって見込み客の関心を引けるのです。

例3:利益の提案

「失敗しないオンラインセールス!3か月で1202人の見込み客を集め、売り上げを立てる方法を無料で公開」
ストレートかつシンプルなテクニックですが、人は自分にとって利益のある情報に弱いものです。なおビデオセールスレターの冒頭に設けるキャッチコピーですので、商品やサービスのメリットではなく、動画を見るメリットを提示しましょう。

具体的な数値を記載できれば、いっそう効果的です。

例4:一部分を伏せる

「オンラインビジネスで成功するにはコレが欠かせない」
人は内容が不確かなものについて、その全貌を知りたい性質を持っています。これは心理学でツァイガルニク効果と呼ばれるものです。「続きが知りたい……」と思ってもらう構成にするのは、セールスレターだけでなく漫画やテレビ番組でも鉄板の手法です。一部分をぼかし、「続きが見たい」と思ってもらうようなコピーを設けることにより、反応率を高められます。

例5:お客様のぼやき

「『最近はWeb集客が熱いと聞いているけれど、本当なのかな……』と思っているあなたへ」
人は自分の気持ちや悩みを理解してくれる人に信頼を抱いたり、自分と関連のあることに強く反応したりするものです。見込み客が抱いている悩みをキャッチコピーにすれば、つい反応してしまうものなので、この型も積極的に活用しましょう。

なおキャッチコピーを設ける際には、見込み客を絞る必要があります。例えば20代女性向けの英会話を販売する際に「老若男女に愛される英会話教材」と範囲を広くとりすぎてしまうと訴求力が落ちてしまいます。メッセージが抽象的かつ曖昧になり、多くの人が自分ごととして捉えられなくなるためです。

20代女性向けの場合は「英語ができるキャリアウーマンになりたい方へ」「英語のキャリアに憧れる方へ」といったピンポイントの訴求をすることが大切です。

10代女性向けであれば「学生時代に語学留学をして海外の友達を作りたい方へ/普通の日本人にはない国際感覚豊かな大人になりたい方へ」などの訴求が望ましいでしょう。

ここでポイントなのが「英会話」という商材はまったく同じである点です。ターゲットを絞り、ターゲット最適化した商品コンセプトを練り、各ターゲットに向けまったく異なる英会話商材を作ってしまうのが理想です。ただしそれをしていなくても、表現・見せ方を変えるだけで訴求力が上がり、狙ったターゲットに自分ごとだと思ってもらいやすくなるのです。

・本質的な悩みや欲求を問題提起し、共感する

見込み客の関心を引くキャッチコピーを設けたあとには、見込み客の本質的な悩みや課題を問題提起します。実はすべてのお客さんが自身の悩みを言語化できているわけではありません。例えば筋トレ講座に通う本質的な理由が「女性にモテたい・意中の人に注目してもらいたい」といった理由であるのにもかかわらず、本人が自覚しておらず「なんとなく筋肉を付けたい」と思ってしまっていることがあります。

漠然とした悩みや欲求を言語化してあげ、相手に寄り添う言葉を投げかけましょう。

例えば「女性から相手にされず困っていませんか?26年間非モテで苦しんだ自分がモテモテになれた筋トレ方法をご紹介します」

こうすることにより、「そうそう、そのとおり」と相手の感情・関心をぐっと掴めます。

なおこの「本質的な悩みや欲求にアプローチし、共感する」うえでは、ストーリーを語ることが効果的です。教科書よりも漫画や小説、教育番組よりもドラマや映画の方が圧倒的に人気を博しているように、ただ論理的な事実だけを記載しているものよりも、ストーリー仕立ての内容のほうが人の関心を惹きつけられるのです。

ストーリーのコンセプト例としては下記のようなものが挙げられます。

「見込み客と同様の境遇に置かれており、同様の悩みや欲求を抱えている人物が、ある方法によりそれらを解決できた」

これをストーリーとして語る際には、事実を淡々と話すのではなく、感情や失敗談(うまくいかなかった方法など)など人間らしさを加えることも忘れないようにしましょう。例えばダイエット食品のストーリーの一例を挙げましょう。

「実は、3か月前まで私の体重は100kgを超えており、街ゆく人々や周囲の人に中傷されることが多々ありました。しかしあるダイエット法を実践しだしてからは、体重がみるみると落ちていき、最終的には理想の55Kgまで大減量できました。これにより中傷されなくなりました。嘘みたいな話ですが、今ではときどきナンパされることもあるほどです。太っている人の境遇には人一番共感できます。これを読まれているあなたも私と同じような経験をしてみませんか?私が3か月で45kg痩せた驚異のダイエット方法とは……」

このように物語調にすることにより、見込み客の関心を掴みやすくなります。

・解決策の提示

ここまで興味を引いたり、問題提起をしたりしてきました。ここまでは「気を引く」がポイントでした。このパートでは、証拠や論理、理屈などを用いて、解決策の提示をする必要があります。ストーリーで人の感情を動かせますが、客観的な情報がなければ信用し、購買まではしてもらえません。

証拠や論理、理屈を示すためには、調査機関やアンケート調査結果、科学的な見解、他の実践者の声などを掲載します。

この際に非常に重要な点がありますのでお気をつけください。健康食品や化粧品などには「薬機法」と呼ばれる大変厳格な法律があります。例えば化粧品を取り扱う際には、こちらの資料に記載されているすべてのルールを守る必要があります。

「効果や効能、安全性を暗示、明示」「専門家の推薦」などは薬機法の対象となる商品の宣伝では行ってはいけません。例えば「この食品/器具/サプリにより、○○kgの減量に成功しました」「美容師がおすすめする○○」と広告で謡ってしまえば、薬機法違反で行政指導もしくは刑事罰が科されてしまいます。

薬機法の知見がない方は驚くほど簡単に法に触れてしまいやすいので、必ず事前に法律の勉強をしたり、薬機法に精通したコピーライターに依頼したりするようにしましょう。

・商品紹介

ここまでは見込み客の関心を引くために、お役立ち情報や好奇心をそそる情報をメインに提供してきました。ここからがお待ちかねのセールスパートです。商品紹介は下記の流れになります。

・商品発表
・商品製作者の紹介
・価格
・特典
・締め切り

商品発表
もっとも基本的な部分ですが、商品名や商品特徴を紹介しましょう。その商品を使うことのメリット、他社商品と違うポイントなどを説明します。
商品製作者の紹介

商品製作者の紹介では、その商品を作った企業や個人の人柄のよさが伝わるようなストーリーを紹介しましょう。具体的には商品開発秘話や会社創設秘話などを物語調で語ります。

価格

商品発表、商品製作者の紹介を終えたあとは、価格を公表しましょう。価格を公表する際には、なぜその値段となったのか、値付けの背景を説明することが大切です。理由がなければ、ぼったくり価格なのではないかと不安に思われてしまうためです。

値付けの背景を説明する際には、その商品を制作するまでに費やした労力を伝えましょう。具体例としては次のようなものが挙げられます。

「当商品を開発するまでには3000万円以上の研究資金を費やし、2年4か月の月日を費やしてきました。このため本来であれば30万円での販売が妥当の価格となります。しかしより多くの方に商品を提供し、効果を実感していただきいと思っていますので、特別に20万円で販売します。」

実際に多額の研究資金をかけていれば問題ないですが、10万円の開発費であるのにもかかわらず、誇張で3000万円と主張することは倫理的にも法律的にも問題があります。あくまでも自社が体験した事実をもとに値付けをしましょう。

特典

特典をプレゼントしましょう。ジャパネットたかたのテレビショッピングがもっともわかりやすい例です。価格発表後に「今回は特別に、○○をプレゼントします!」と特典があることを述べましょう。

締め切り

期間限定・人数制限・先着順などの締め切りを設けましょう。締め切りを設けなければ、「また余裕ができたときにしよう……」と人は先延ばしにしてしまう生き物です。このため締め切りを設け、今すぐ行動すべき理由を伝えることが効果的です。

例1:6月10日までの限定販売
例2:6月10日までの限定価格
例3:6月10日までの限定特典
例4:先着100名様限定

・行動を促す(CTA)

動画の最後では、セールスページやお申し込みフォームへの誘導を行います。この誘導のことを「コール・トゥ・アクション(CTA)」と呼びます。このCTAを行う理由は、意外と人は明確な指示が出されなければ、足が重たいままだからです。実際にコピーライティングの名著『ザ・コピーライティング』においても著者ジョン・ケープルズが効果検証したところ、明確に指示を出した場合と出さなかった場合とでは反応率に差がでたと記載してあります。

CTAの文言は「今すぐお申込みください」といったシンプルなもので構いません。むしろこのCTAは直観的に「このボタンは、購入・申し込みボタンだ」とわかるものの方が望ましいため、短文でシンプルなものにしましょう。

行動を促す際には、下記の3つを合わせて行うことにより、反応率が上がります。

・返品・返金保証を付ける
・お客様の声・権威者の声を掲載する
・購入しないことのデメリット・損失を伝える

以上がビデオセールスレターの原稿作成方法です。

 

動画作成

原稿作成を終えたら、次は動画作成に移ります。ここまでで作業の大半を終わっていますので、ラストスパートです。

スライドを動画にする

執筆した原稿内容の要点をスライドへと転載しましょう。スライドにどの程度の文字を記載するのかは、ビデオセールスレターの形式によって異なります。形式としては、大きくわけて下記の4種類が挙げられます。

⒈スライドのみで構成する
⒉スライドがメインで、重要な箇所のみ人物にカメラをあてる
⒊スライドがメインで、動画左下などに人物の姿をカメラで映す
⒋スライドは使わず、人物がメインで放送する

当然ながら視聴者に開示できる情報が多ければ多いほど、信憑性が増します。また文字情報だけでなく販売者のジェスチャーや表情などが伝われば、より訴求力が増すものです。形式1は書かれてある情報を読み上げるだけであるためもっとも簡単です。形式4は内容を覚え、棒読みにならないように工夫する必要があるためもっとも難しくなります。

こういった観点を参考に、貴社の好みにあったものを上記のなかから形式を選択しましょう。

なおいずれの場合も原稿のすべてをスライドに転載しないようにしましょう。それを行ってしまうと、視聴者が記載されてある文字に集中しすぎてしまい、話者の話があまり耳に入らなくなります。原稿の要点を数文字から数行でスライドに記載するようにしましょう。読みやすくなるように、1行あたり10文字から20文字程度に抑え、文章はすべて中央揃えに設定することが望ましいです。

スライド作成に使えるソフトやツールは下記です。

Windows:Microsoft PowerPoint
Mac:Keynote
両方:Googleスライド

スライドを録画する

スライド作成が終了したあとは、スライド画面の録画です。録画をする方法としては、Office2013以降のPowerPointやKeynoteに搭載されてある録画機能を使うとよいでしょう。それらを所有していない場合は、「Camtasia」や「Screen Flow」といった無料録画ソフトがおすすめです。これらのソフトで何か不便な点があれば、「無料録画ソフト」と検索し、いろいろと試してみるとよいでしょう。

録画の際には音質にこだわりましょう。プツプツと途切れる音声の場合は、視聴者が話に集中できません。録画する前には音質のチェックリストを行い、きれいな音声で流れるかを確認しましょう。パソコン内蔵のマイクでうまくいかない場合は、外付けマイクの購入が必要となります。数千円~数万円で購入できますので、Amazonなどネットショップや家電量販店で検討してみるとよいでしょう。

動画を編集する

最後に録画した動画の編集作業に移ります。言葉の言い間違いやスムーズに喋れなかった箇所、無駄な間などをカットすることが必要です。お好みに合わせてBGMや写真・イラストの挿入もしましょう。イラストACや写真ACなど商用利用可能なフリー素材サイトで各スライドにあった内容を施すことにより、より訴求力が高まります。BGMはうるさいものや雰囲気にあってないものを設定してしまうと逆効果となりますので、選定には細心の注意を払いましょう。

動画編集に使える無料ソフトとしては、下記のようなものが挙げられます。

Windows:ムービーメーカー
Mac:iMovie

有料ソフトとして、Adobe Premiereといった高性能編集ソフトもあります。上級者向けのため扱いが難しく、高度な専門的知識が必要になりますが、すでに知見がある方は、より凝った編集を行うとよいでしょう。

「スライドに文字だけを載せ、それを読み上げるだけ」の必要最低限のスタイルでもビデオセールスレターは成立しますが、デザインや音声、見せ方などの質が高ければ高いほど視聴者に訴えかける力は増します。資金に余裕がある方は、いっそのこと外注してしまうのもよいでしょう。

 

セールスページを作成する

ここまでで原稿と動画が完成しました。次はセールスページを制作しましょう。セールスページとは、動画を掲載するページを指します。ランディングページ(LP)とも呼ばれます。このページにお客さんを集客し、動画を見てもらいます。そして申し込みボタンを押してもらい購入手続きへと誘導します。

ビデオセールスレターを掲載するページの構成は次のとおりです。

⒈ヘッドライン(キャッチコピー)
⒉ビデオセールスレター(ページ中央部に動画を埋め込み)
⒊申し込みボタン

キャッチコピーは、ビデオセールスレター内の冒頭だけでなく、このページにも必ず記載しましょう。見込み客に動画を見てもらえるかを決める、最重要パートです。動画内冒頭のキャッチコピーと同じものでも構いませんが、可能であれば別のフレーズや文章で訴求するとよいでしょう。同じことを別の表現で3回伝えることにより、視聴者の心に響きやすくなります。

申し込みボタンについては、よくある丸みを帯びた長方形のデザインのもので構いません。「今すぐ申し込む」などの文言を記載し、タップやクリックにより購入画面へと適切に遷移できるようになっていれば十分です。

ビデオセールスレター作成方法の全貌をまとめると下記のとおりです。

1. 原稿作成
2. 動画作成
3. セールスページ作成

上記の流れに沿って作成すれば、初心者の方でも簡単にビデオセールスレターを作成できます。

 

ビデオセールスレターの反応率を上げるテクニック

ビデオセールスレターを作成するに実践するべきポイントをご紹介します。ここまで紹介した方法に加えて実践することにより、反応率をより高められます。

動画コントロールバーの非表示

冒頭でも少し触れましたが、動画コントロールバーを非表示にしましょう。これにより、読み飛ばしを回避できます。

今回はYouTube動画を用いて簡単にコントロールバーを非表示にする方法をご紹介します。この方法は下記の4ステップです。順を追って説明していきますので、この手順にのっとって実践しましょう。

⒈動画をYouTubeにアップロードする
⒉YouTube内で「埋め込みコード」を取得する
⒊埋め込みコードに「?controls=0」を追加する
⒋セールスページに張り付ける

まずは動画をYouTubeにアップロード。次に投稿したYouTube動画の下部にある「共有」ボタンをクリックし、埋め込みコードを取得します。

・埋め込みコードの見本
※「×××」の部分は動画のIDですので、動画によって変わります。
<iframe src=”https://www.youtube.com/embed/×××” frameborder=”0″ allowfullscreen></iframe>

次にこの埋め込みコードの「×××(動画ID)」のあとに「?controls=0」を追加します。この際に「」は不要です。

・「?controls=0」追加後の埋め込みコード
<iframe src=”https://www.youtube.com/embed/×××?controls=0” frameborder=”0″ allowfullscreen></iframe>

これにより、YouTube動画のコントロールバーを非表示にできますのでぜひご実践ください。

動画を自動再生する

動画を自動再生する方法もおすすめです。セールスページが開かれると同時に自動的に動画が再生されるようにする方法です。

アメリカなど海外でビデオセールスレターが活用される際には、多くの場面でこのテクニックが使用されています。実は人にとって再生ボタンを押すかいなかでさえも、脳にいくぶんか負担がかかるものです。このため自動的に再生する仕組みを設けることによって、脳の意思決定の労力を減らしてあげるのです。

お金と時間をかけて集客した見込み客をセールスページまで誘導できたとしても、動画が再生されなければすべてが無駄になってしまいます。動画再生率を上げるための重要なテクニックとして、この方法も忘れず実践しましょう。

この設定を組み込む手順はさきほどとほとんど一緒です。ステップ3の埋め込みコードに加える内容を「?controls=0」から「&autoplay=1」へと変えるだけで、動画の自動再生機能をオンにできます。

⒈動画をYouTubeにアップロードする
⒉YouTube内で「埋め込みコード」を取得する
⒊埋め込みコードに「&autoplay=1」を追加する
⒋セールスページに張り付ける

この機能を活用して、動画の再生率を上げ、少しでも多くの見込み客に見てもらえるようにしましょう。

 

まとめと特別なお知らせ

今回はビデオセールスレターの魅力、動画作成方法を解説してきました。ビデオセールスレターは、視覚情報だけでなく、聴覚情報で訴求ができます。また情報を後出しにでき、動画を最後まで視聴してもらいやすいセールスレターです。動画コンテンツは感覚的に売り込みを感じづらくなっています。これらの理由により、訴求力を上げられるだけでなく、レターの離脱率も下げられるのがビデオセールスレターです。

ビデオセールスレターを作成する際には、特別な専門知識は必要ありません。一つの動画を作成するうえで何百時間とマーケティングの勉強をする必要がないのです。パソコンとネット環境があれば十分ですし、認知心理学や行動経済学に基づいたキャッチコピーや文章構成、テクニックを用いて、ストーリーと戦略を加味することによりプロ顔負けの成果を得られるでしょう。

「あれ?ストーリーと戦略?」と、疑問に思われたかと思います。実は、ビデオセールスレターに限らず、Webマーケティングで成果を出すためにはストーリーと戦略が必須です。残念ながら当記事の内容だけで完結するほど甘いものではありません。

ストーリーとは、お客さんが商品を認知してから行動にいたるまでの道筋でもあり、あなたの会社や商品が秘めた物語でもあります。お客さんは置かれているフェーズごとに思考回路がまったく異なり、アプローチの仕方や投げかける言葉も大幅に変わってきます。ストーリーがない会社や商品は、効果的なセールスの導線を築き上げたところで、安くて品質が良い大手競合他社にあっさりと大切な見込み客・顧客を奪い取られてしまうでしょう。しかしストーリーがある会社や商品は別です。お役さんに感情的にアプローチをし、共感や感動をしてもらうことにより、感情的に差別化できます。たとえスペックなどの客観的・論理的な側面で他社よりも劣っていたとしても、それができるのです。

スタンフォード大学の研究でも、物語調の話は事実だけの場合よりも最大で22倍も強く記憶されることが判明しており、ストーリーには科学的に証明された訴求力があります。

戦略とは、メールマーケティングを活用した関係構築のことです。記事内で「ビデオセールスレターは事前に関係構築ができている」とお話ししました。これは逆説的には、事前に関係構築ができていなければ、ビデオセールスレターはその真価を発揮できないということです。関係構築では、お客さんとメールでつながります。そのうえでは「どんな内容をどんなタイミングで発信すればよいのか」「どんな戦略で発信すればよいのか」など戦略を知っておく必要があります。残念ながらこの記事内でサラっと解説できるほど浅いノウハウではありません。しかしうまく関係構築ができれば、「もっといろいろなことを教えてください」と相手からアプローチしてくれるようになります。

これらストーリーと戦略についての詳細なノウハウは、無料ウェビナーで公開します。成長し続けるビジネスを構築し、あなたのビジネスを自動化したい方は、ホームページ(中村 翔太 |Story Funnel™️ストーリーファネル)より、ぜひ今すぐ無料ウェビナーをお申込みください!